「宝石みたいなショートフィルムを那須の人たちに楽しんで欲しい」
別所哲也/ショートショートフィルムフェスティバル代表


 今年6月、那須で国際映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル』が開催されます。俳優であり、8年前に自らがはじめたフェスティバルの代表を務める別所哲也さんに、ショートフィルムの魅力や那須で行う映画祭に対する思いなどを伺いました。

 「ショートフィルムは、世界的に若手映像作家の登竜門と言われます。短い作品なんですが、絵でいうとデッサン画みたいな、若い監督たちが自分のスタイルを確立するために自分探しをするようなもので、宝石の原石みたいな輝きを持っている作品群だと言えます。
 また、映画は長さじゃないということを教えてくれたのがショートフィルムです。短編映画というと、見て面白いの?とか、実験的でつまらないんじゃないか、と言う方もいると思うんですが、実は僕もそういう先入観がありました。でも実際にアメリカやヨーロッパで作られたショートフィルムを観ると、すごくエンターテインメント性が高く、時間軸を越えてというか、短い時間のなかにギュッと面白さが凝縮されて、それが魅力なのかなと思います」

 「国内ツアーに関しては、地域に密着した映画祭ってあると思うので、まずはそこに住まう方、そこを訪れる方に楽しんでいただきたいですね。同時に、海外から映画監督や若手のフィルムメーカーと言われる方をお呼びするので、そういう人と地域の人たちが交流できたり、あるいは、フィルムメーカーたちが、そこで、こんなストーリーや映画を撮ってみたいな、と思えるような場所になれば。そのふたつが大きな車輪になって、相互交流みたいなものが起こるといいですね。ショートフィルムの映画祭を那須で開催することをひとつのきっかけにして、もっとそうした交流とか、人の動きが出て来たらいいなと思います。
 人が集うと、これっていいよね、とか、これは僕にはわからない、と会話がスタートしますよね。このコミュニケーションってすごく大事で、映画はそのパワーをものすごく大きく持ってる。集約された時間芸術というか、そういうところがあると思うんです。なかなか那須のような所にゆっくり行って、映画を観るというのは贅沢なことだし、出来ないと思っている人も多いと思うんですが、きっと、そういう場所で気持ちを解き放って、訪れる人にとっては日常を離れて会話を楽しんだり自分を見つめたり、地域の人たちにとっては外から来る人たちとの交流や新しい刺激があると思う。そういうものが、前向きで大きなエネルギーになるといいと思います」

 「今年はアカデミー賞の公認映画祭になって数年経ちましたので、集まって来た作品のクオリティがすごく高くなっています。全世界50カ国以上から2000本以上の作品が集まり、その作品群から選りすぐったものをみなさんに観ていただけたら。また、今年はオーストラリア年ということもあって、オーストラリアをフィーチャーした作品も集めました。
 この8年間ずっとジョージ・ルーカス監督が映画祭を応援してくれていることにはすごく感謝しているし、今年那須に開催が広がったということはルーカスフィルムにも報告したいと思ってます。ジョージ・ルーカスという人はとっても日本が好きな人なんですが、何よりも僕が感動したのは、僕のように彼にとってどこの誰かわからないような人がこういうことをやりたいと言って来たことを、彼の会社や彼自身も含めて非常に真摯に受け止めてくれて、そのお陰でゼロからのスタートが切れたわけで。僕自身も、那須の皆さんが今回ドアをノックしてきてくれたことがとてもうれしくて、こういうご縁を大切に、このショートフィルムの面白さを伝えられるお祭りがいろんな人に広がっていくといいなと思っています」

ショートショートフィルムフェスティバル公式ホームページ
http://www.shortshorts.org


※このインタビュー記事は、2006年4月5日発行の「那須野をむすぶコミュニケーションペーパーひなた」に掲載されたものです。
 


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