「環境を考えれば、これからは地域循環型の農業だと思う」
坂主 正/『ジョセフィンファーム』経営


坂主さん

 湯津上村で、酪農とアスパラガス栽培、そして自家生乳を使ったヨーグルトの製造販売をしている坂主さんに、持論である循環型農法についてお話を伺いました。


 「循環型農法っていうのは、勝手にそう呼んでいるだけなんだけど、最近いろんな話の中に『循環型』って言葉が出て来ますよね。すべて、リサイクルしていくという考え。農業もそうだと思うんですよ。私は、より良いものを作るために循環型農法を取り入れてます。
 農業は、ベースに畜産がないと成り立たないんです。畜産があってこそ作物もできる。
 田んぼだけの時は良かったんですよ。田に引き込む水の中には栄養がたくさんあって、稲を育てても土が疲弊しなかったんです。でも、畑を作るようになってからは土を肥やさないと成り立たないようになった。雨の中には作物を育てるだけの充分な栄養がないですから。だから畜産、つまり堆肥がないとダメなんです」


 「酪農経営を循環型にすると、牛から始まって、そのふん尿から作られる堆肥で飼料作物、つまり牧草を育てます。乳牛↓堆肥↓牧草↓そしてまた乳牛、という循環です。でも牧草だけでは堆肥が余る。
 ジョセフィンファームでは、余剰分の堆肥を利用してアスパラガスを作っています。アスパラは非常に肥料食いなので、堆肥を使い切ることが出来ています。
 堆肥は使わなければ公害です。これまで農業分野だけで済ませてきたその処理について、近年は地球環境の保全に結び付けて考えるようになった。堆肥と言ってただ積んであるだけでなく、資源として完璧に再利用しろと。こうなると個人だけの問題ではない。地域循環型の農業の形を作らなければ。畜産農家と野菜農家の組み合わせ循環です。
 幸い湯津上では、10年前から始まったアスパラガスの栽培が地域循環の輪に入り、それがとても上手くいってます。作る人が増え流通も問題なく、アスパラガスは一般的な食材として広がっていってます。
 頭数のバランスも必要で、牛1頭が呼吸することで排出される二酸化炭素の量は人間200人分に相当するそうです。ふん尿は牛1頭で人間50人分くらい。100頭、200頭いれば、湯津上の人口分なんてすぐ。だから、狭い範囲に何十、何百という牛を置くのはきついこと。那須地域もまだまだ余裕があるような気がするけど、トータルすれば環境にかなりのプレッシャーをかけていると思う。地域に根ざした、地域に負担をかけないような農業を目指していかないと、今後は難しいという気がします」


アスパラガス

 「ヨーグルト作りは私自身の、農業から由来する食文化なんですね。作ったものは自分で食べるということ。これは、農業やっている特権ですから。一番美味しいものを食べられるから、大変なことも楽しめるんです。
 牛乳はもちろん、家内がコタツで作ったヨーグルトをいつも食べてましたよ。そして次にはウチに来るお客さんに出した。それが自然に商売につながってきたんだと思うんですよ」


 坂主さんはこの秋、食べる人たちの声を直に聞きたいと、那須高原にカフェ&ショップ「ジョセフィーヌ」をオープン。ひなた読者だけのヨーグルトプレゼントクーポンを付けていただきました。ご利用ください。

ジョセフィンファーム


※このインタビュー記事は、2004年12月5日発行の「那須野をむすぶコミュニケーションペーパーひなた」に掲載されたものです。

※ひなた読者だけのヨーグルトプレゼントは終了しました。
 


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